【古雅楽館】台所改装計画 Ⅱ

 

《続き》

 

新しい冷蔵庫がやって来た。来たのはいいが、旧いのと交代して即「はい終わり」と行かないところが悩ましい。前にも書いたが古雅楽館一家の住まいは二階なので、新旧家具の揚げ降ろしが一苦労である。冷蔵庫も壊れた旧いのは何とか降ろしたが、新品は一回り太っているので手すりが邪魔になり、階段を登れない。仕方がないので古雅楽館自ら、手すりを取り外すという荒業で何とか運び込んだ。

 

それに扉は両開きの『フレンチドア』なので、設置個所はこれまでの壁際から中央に移動。長年そこにあった「米櫃(こめびつ)兼炊飯器台兼オーブンレンジ台」は、もう何年も前から「米」の計量レバーが「おバカ」になり、併せて炊飯ジャーもとっくに壊れて今はガスコンロでご飯を炊いているから、これを機会に退場。ついでに棚の増設含めキッチン用品の配置転換も行うことにした。

 

よく言われるように、台所の収納パターンは大きく分けて「見せる収納」と「隠す収納」がある。それぞれ相反する「一長一短」があるのだが、古雅楽館はリノベの時から「見せる収納」に決めていた。一番の理由は「家庭争議」の火種になるので、ここでは書かない。まあ、何となく察しはつくと思いますが、一例を挙げると「目に見えない収納」は食器類だと戸棚に詰め込むだけ詰め込んで、奥にあるものは二度と陽の目を見ることがなくなるし、調味料や食品類も探す度にあちこち扉全開で、家探(やさが)し同様になるのも嫌だ。それに調味料含め、プラごみ・生ごみもシンク下などの扉の中に「ゴミ箱」をしまい込むのは、一見生活感がなくすっきりしそうだが、これまでの経験から掃除の手間もバカにならない。特に我が家はカミさん・古雅楽館・娘が入れ替わり立ち代り台所を使うから、作業量(時間)は他所の家に較べると(多分)倍以上あるので、後片付けやごみの量も半端ない。

 

 

【写真上】リビングから見た台所。右手にシンクとコンロ・作業台があり、正面と左手はこの通り。壁沿いに『ワイヤーシェルフ』と冷蔵庫が並ぶだけで戸棚は無し。

 

そんな訳で増改築工事の際、誂(あつら)えた台所はその頃流行った「システムキッチン」にしたものの、造り付けの収納箇所は極く最小限に留め、シンク・ガスコンロの下とシンク上の吊戸棚だけ。単独の食器棚も買わず『ワイヤーシェルフ』を組み合わせ、収納ボックスを併用することにした。この時導入したユニットは二組で一つは天井近くまで高さのある、オーソドックスな五段のラックと、天板がステンレス製ソリッドタイプでキャスター付のカートである。いずれもプロの世界では定評のある『スーパーエレクター』で、どちらも最初に組み立てた時からパーツの継ぎ足しはせず、そのまま使用してきた。

 

この二基と冷蔵庫、当時カミさんの希望で妥協せざるを得なかった「米櫃兼レンジ台」で数十年やって来たのだが、実は他にも以前からレンジ台と一般的なワイヤーシェルフのパーツを組み合わせた「掟(おきて)破り」の棚があったのだ。まあ、色々と差障(さしさわ)りがあるので仕組みは省略するとして、それら中途半端なパーツを有効活用する手段としても、今回のシェルフ増設は必然だったのだ。

 

 

 

【写真上】IKEAのキッチンワゴン『RASCOG』二台。手前はよく使う調味料入れ、奥の上段はチビちゃん御用達の「ふりかけ」や「昆布茶」などもろもろ、中段は古雅楽館専用でスパイスや常温保存可能の調味料、下段は補充用台所洗剤、漂白剤など。右にある上が黄緑色は、折り畳み式脚立(きゃたつ)。右の写真は手前に引き出したところでシェルフとのスペース整合性はバッチリ。

 

冷蔵庫と新たに組み立てたシェルフ合わせたタテ・ヨコ・タカサは、空いた空間を事前に採寸していたから、過不足なくぴったり収まった。オーブンレンジは欧米のカントリーキッチンよろしく、既存のカート下段へ押し込んだがジャストフィット。当初難色を示していたカミさんも、意外な使い勝手の良さで今では文句を言わない。ワイヤーシェルフの良さで、ピッタシサイズでも周囲はワイヤー以外障害物が無いので放熱対策も問題なし。シンク下とカート天板の半分を占めていた様々な調味料などは、おなじみIKEAでキッチンワゴン『RASKOG』2台を奮発(ふんぱつ)し、用途別に分けて収納。新たにしつらえたシェルフの下部1/3をオープンスペースにして、ワゴン置き場とした。料理の際はワゴンごと作業台の側に移動すればいいので、作業効率と掃除のしやすさは抜群である。これで長年の夢だった、冷蔵庫とワイヤーシェルフだけに統一されたキッチンインテリアが出来上がり、オールクリアーになったカートの天板は「物置台」から完全な「作業テーブル」となって、使い勝手は格段に向上した。

 

他にも『ワイヤーシェルフ』のいいところは、専用パーツがなくてもアイデア次第で色々な応用が効くことだ。古雅楽館では収納ボックスの他に『S字フック』も多用している。「ワイヤー」と名が付くだけあってあらゆる箇所に引っ掛けられるし、付けるのも外すのもあっという間なので臨機応変に対応できるから甚(はなは)だ具合が良ろしい。増設したシェルフも同様にフックを吊るしているが、現在は道具類をどこの段に置くか使用頻度との兼ね合いを較べている最中で、更に色々とギミックを追加するつもりでいる。ついでに五段シェルフの中身も改めてチェック、もっとキレイにしようと検討しているのだが、春の園芸作業と重なってしまい現在は頓挫(とんざ)したままだ。

 

 

【写真上】スーパーエレクターで組み立てたカート。インテリア本に出ているような「ヨソユキ」の写真ではありません、常時こんな感じである。右下段が移動させたオーブン、左中段は20年以上使っているオーブントースター。ワイヤーネットにぶら下がっている調理器具は「普段使い」ばかりで、使用頻度が少ないものでも月に数回は出番が回ってくる。小型の鍋は『S字フック』にぶら下げ、右のハンドルにはレジ袋の「プラごみ入れ」がクリップで止めてある。左側は現在レイアウト変更思案中の五段ラック。

 

台所は家族構成や住む人の年齢に合わせて、家具の配置やシステムを変えていくのが使いやすさのキモと古雅楽館は信じているので、数年毎の模様替えと断捨離は必須と考えている。今回も整理点検してみると、この数年全く使っていない道具や食器類、空き缶、空き瓶の類が「仙台市指定ゴミ袋」大一杯にもなった。リサイクルショップへ持っていっても値段の付けようがないガラクタばかりなので、「ゴミの日」に少しずつ処分している。

 

話がかなり飛んでしまったが、「見せる収納」最大のポイントは日々の整理整頓に尽きる。これを苦痛と取るか、居直って散らかったままにして置くかは自由だが、毎日数時間は誰かが必ず使っている「台所空間」こそ住人の性格が反映されるし、改良と工夫が光る一番の見せ所であろう。だから、古雅楽館としては専(もっぱ)義務と心得て、朝夕台所に立つときはシンクとコンロの清掃も兼ね、少しでも片づける様心掛けている。このように目を配っていれば、料理する時の無駄な動きは抑えられるし、調味料やペーパータオル、ラップ類の補充も事前に掌握(しょうあく)出来るので、無くなってしまってから慌(あわ)てずに済む。

 

という事で突然の『キッチン・イノベーション』は何とか形を成したが、予想だにせぬ出費がかさんでしまい、ブラインドの交換はしばらくお預けになってしまった。とは言え、このまま見苦しい状態で我慢するのもストレスが溜まる。「完全にお釈迦(しゃか)になる前に何とかしなくては」と毎度の如く悩みは尽きない古雅楽館でありました。

 

《この項 不定期に続く》

 

________________________________________________ 

 

1.冷蔵庫を購入する際、メイン扉が「片側」と「両開き」どちらにするのかは大いに迷うところだ。ドアポケットの容量やスペース、ドアを開けた時の冷気漏れ、冷蔵庫設置個所など、ユーザーの選択条件によるところ大なのだが、前回書いた家電店アドバイザーの方によれば「デザインに惹(ひ)かれて」とか「カッコイイから」などの理由で選ぶ方が結構いらっしゃるとのこと。

 

2.今ではホームセンターに行けば簡単に手に入る『ワイヤーシェルフ』だが、古雅楽館リノベーション当時入手できる物としては、パーツの種類や品質面で『エレクター』が唯一無二の存在だった。この時まとめて購入したのは全て『スーパーエレクター』で、台所にある二台の他、様々なパーツを組み合わせてオリジナルの洗濯機ラックを組み立てたが、余裕の頑丈さで今でも何等問題ない。なおその時期、家庭用の『ホームエレクター』はまだ発売されていなかった。

 

3.但しカートの方は最初に組み立てた時に、特大の『ワイヤーネット』を東急ハンズで買って、(単身赴任だったから)新幹線で持ち帰り、左右のバックポール間に取り付けた。その頃、仙台のホームセンターでは小ぶりの『ワイヤーネット』しか売っておらず、『スーパーエレクター』にしろ、購入には随分苦労した記憶がある。

 

4.現在一般に入手可能な『ワイヤーシェルフ』の製造メーカーは五社程あり、ホームセンターによって扱いが異なる。メーカー同志の互換性はないと聞いていたが、ポール径25mmに関する限り『シェルフ』と『ポール』の組合せに不都合は感じなかった。

 

5.とは言え、例の(娘一家二番目の)お茶目な子にとっては、格好の遊び道具が目の前に登場したことにより、要注意になってしまった。見様見真似で一人遊びの「オーブンごっこ」をするので、いざ本物の調理を始めるべくオーブンの扉を開けると、中にレゴブロックや『しょくぱんまん』がいたりして・・・。勿論未使用時、電源コードは外して束ねていますが。

 

6.ポール同士は別売りの『ワイヤーバー』で連結補強している。

 

7.古雅楽館が仙台に戻ってから十数年の家族構成を見ても、人員の増減は著しいものがある。仙台へ帰って来た時:家族4(古雅楽館夫婦と娘2人)+両親2(二世帯住宅で普段は一階で別生活)➡娘の結婚:家族3+2➡下の娘の結婚で古雅楽館夫婦だけ:家族2+2➡家族2+2+(週末:娘と長男泊まりに来て2)➡家族2+2+(長女生まれて3)➡現在:家族2+2+(二女生まれて4)=週末は四世代が同じ屋根の下に生活。夕食は、両親用の年寄り食+カミさんと娘の大人食+子供食+離乳食+古雅楽館。料理の手間と食器洗い、片付けは大仕事だが、子供たちへの『食育』を考えてカミさんと娘は出来るだけ「手作り料理」を実践している。古雅楽館は専ら得意とする掃除と片付け、食器洗いの裏方に専念、オーディオできないのが少し悲しい。

 

___________________________________________

 

【トップ写真】自宅からバス停へ向かう途中に小さな公園があり、枝垂桜が二本植えてある。花時は『ソメイヨシノ』より一週間遅く、花色はより濃い。丁度今日が満開で見応えあるのだけれど、登校の小学生が通るほか誰もおらず、そこはかとなく寂しい感じ。

 

トラックバック・ピンバックはありません

トラックバック / ピンバックは現在受け付けていません。

コメントをどうぞ